RSD(カウザルギー)とは?

交通事故に遭うと出血を伴う怪我をする場合があります。この時、人間の体は怪我を少しでも早く治そうとするため、出血を止めるために血管が収縮をします。通常であれば、この血管は怪我が治れば通常の状態に戻りますが、稀にこの血管が元に戻らない状態になる方もいます。

この状態になると、血管が戻らないことによって血流不足が発生し、怪我をした箇所がズキズキと痛んだり、灼熱痛が起こります。この症状をRSD(反射性交感神経性ジストロフィー)、CRPS TypeⅠ(複合性局所疼痛症候群)などと呼びます。

交通事故に遭った後に、このような症状を感じることがあれば、RSDである可能性があります。

RSDの等級認定の際、以下の3点がポイントになります。
①関節拘縮
②ズディック骨萎縮
③皮膚色の変化

RSDで後遺障害の等級認定を受けるためには、これら3点の要件を立証しなければ等級認定の獲得は難しいです。またRSDを裁判で争った場合,RSDであることの立証は,現状ではかなり難しいと言えます。

この3つの要件について客観的な診断をしてもらうためには、まずはRSDに詳しい専門の医師に診断をしてもらうことが、適切な後遺障害の等級認定を得るために必要です。

当事務所では、適切な後遺障害の等級認定から、適正な賠償金の獲得まで、被害者の方に寄り添う形でサポートしております。RSDでお悩みの方はお気軽にお問い合わせ下さい。

醜状の後遺障害

交通事故に遭ってしまった場合、怪我の具合によっては傷跡・やけどが残ってしまうことがあります。このように、傷跡が残ってしまった状態は醜状(しゅうじょう)障害と呼ばれる後遺障害に該当する場合があります。醜状障害の等級認定においては、醜状の場所が日常生活において露出する場所にあるのかどうかによって変わる場合があります。

これまでは、女性にとって体の傷跡が与える影響は大きいと考えられていたため、男女という性別の違いによって等級が区別されてきました。しかし、現在では醜状障害が与える影響は男性も女性同様にあると考えられており、同じ等級になるように改正が行われています。

外貌(頭部、顔面部のように、上肢や下肢以外の日常的に露出する部分)の傷害)

等級 認定基準
第7級 外貌に著しい醜状を残すもの
第9級 外貌に相当な醜状を残すもの
第12級 外貌に醜状を残すもの

「外貌に著しい醜状を残すもの」とは、以下のいずれかに該当する場合のことになります。

①頭部に手のひら大以上の瘢痕、あるいは頭蓋骨の手のひら大以上の欠損がある場合。
②顔面部に卵大面以上の瘢痕、長さ5cm以上の線状痕、あるいは、10円玉大以上の組織陥没がある場合。
③首に手のひら大以上の瘢痕がある場合。

※ 注:手のひら大とは指の部分は含みません。

また、「外貌に醜状を残すもの」とは、以下のいずれかに当てはまる場合になります。

①頭部に卵大面以上の瘢痕、あるいは、頭蓋骨の卵大面以上の欠損がある場合。
②顔面部に10円玉大以上の瘢痕、長さ3cm以上の線状痕がある場合。
③首に卵大面以上の瘢痕がある場合。

外貌の醜状は、他人が見て傷を負っていることが明確に分かることが必要ですので、瘢痕、線状痕、組織陥没があったとしても、眉毛や頭髪によって隠れてしまう部分については、醜状として取扱われません。

また、醜状障害を負ってしまうと、すぐに美容形成を行う方も多いですが、一般的には、傷の安定を図った上で形成外科での治療を行うことになります。あせって形成外科での美容形成の治療を急ぐ必要はない点も理解し、治療を受けていくことが重要です。

日常的に露出されない部分について

等級 認定基準
14級 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
14級 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの

足(股~足指)の後遺障害について

交通事故に遭ってしまった場合、足(股~足指)にかけて後遺障害を負ってしまう場合もあります。足(股~足指)の後遺障害については、下記の表のように認定基準が定められています。

1.股~足の後遺障害の認定基準について

❶ 欠損障害

等級 認定基準
1級5号 両下肢をひざ関節以上で失ったもの
2級4号 両下肢を足関節以上で失ったもの
4級5号 1下肢をひざ関節以上で失ったもの
4級7号 両足をリスフラン関節以上で失ったもの
5級5号 1下肢を足関節以上で失ったもの
7級8号 1足をリスフラン関節以上で失ったもの

※リスフラン間接とは,足の甲の中央付近にある間接を言います。

❷ 機能障害

等級 認定基準
1級4号 両下肢の用を全廃したもの
5級5号 1下肢の用を全廃したもの
6級7号 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
8級7号 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
10級10号 1下肢の3大関節中の1関節の機能に
著しい障害を残すもの
12級7号 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

 

❸ 変形障害

等級 認定基準
7級10号 1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
8級9号 1下肢に偽関節を残すもの
12級8号 長管骨に変形を残すもの

❹ 短縮障害

等級 認定基準
8級5号 1下肢を5㎝以上短縮したもの
8級相当 1下肢が5㎝以上長くなったもの
10級8号 1下肢を3㎝以上短縮したもの
10級相当 1下肢が3㎝以上長くなったもの
13級8号 1下肢を1㎝以上短縮したもの
13級相当 1下肢が1㎝以上長くなったもの

2.足指の後遺障害の認定基準について

❶ 欠損障害

等級 認定基準
5級8号 両足の足指の全部を失ったもの
8級10号 1足の足指の全部を失ったもの
9級14号 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
10級9号 1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの
12級11号 1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み
2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの
13級10号 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの

❷ 機能障害

等級 認定基準
7級11号 両足の足指の全部の用を廃したもの
9級15号 1足の足指の全部の用を廃したもの
11級9号 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
12級12号 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
13級10号 1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み
2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
14級8号 1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの

手(肩~手指)の後遺障害について

通事故による手(肩~手指)の後遺障害については、下記の表のように細かく認定基準が定められています。

1.肩~手指の後遺障害の認定基準について

❶ 欠損障害

等級 認定基準
1級3号 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
2級3号 両上肢を手関節以上で失ったもの
4級4号 1上肢をひじ関節以上で失ったもの
5級4号 1上肢を手関節以上で失ったもの

❷ 機能障害

等級 認定基準
1級4号 両上肢の用を全廃したもの
5級6号 1上肢の用の全廃したもの
6級6号 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
8級6号 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
10級10号 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
12級6号 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

「用を廃す」とは、関節が硬直して動かなくなってしまうことを言います。

❸ 変形障害

等級 認定基準
7級9号 1上肢に仮関節を残し、著しい運動障害を残すもの
8級8号 1上肢に偽関節を残すもの
12級8号 長管骨に変形を残すもの

仮関節・偽関節とは、本来関節ではない部位に関節様の状況が残ることを言います。

2.手指の後遺障害の認定基準について

❶ 欠損障害

等級 認定基準
1級3号 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
2級3号 両上肢を手関節以上で失ったもの
4級4号 1上肢をひじ関節以上で失ったもの
5級4号 1上肢を手関節以上で失ったもの

❷ 機能障害

等級 認定基準
3級5号 両手の手指の全部を失ったもの
6級7号 1手の5の手指又は母指を含み4の手指を失ったもの
7級6号 1手の母指を含み3の手指又は母指以外の
4の手指を失ったもの
8級3号 1手の母指を含み2の手指又は母指以外の
3の手指を失ったもの
9級8号 1手の母指又は母指以外の2の手指を失ったもの
11級6号 1手の示指、中指又は環指を失ったもの
12級の8の2 1手の小指を失ったもの
13級5号 1手の母指の指骨の一部を失ったもの
14級6号 1手の母指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

❸ 変形障害

等級 認定基準
4級6号 両手の手指の全部の用を廃したもの
7級7号 1手の5の手指又は母指を含み4の手指の用を廃したもの
8級4号 1手の母指を含み3の手指又は母指以外の4の手指の用を廃したもの
9級9号 1手の母指を含み2の手指又は母指以外の3の手指の用を廃したもの
10級6号 1手の母指又は母指以外の2の手指の用を廃したもの
12級9号 1手の示指、中指又は環指の用を廃したもの
13級4号 1手の小指の用を廃したもの
14級7号 1手の母指以外の手指の遠位指節間関節を
屈伸することができなくなったもの

耳の後遺障害について

交通事故に遭ってしまった場合、耳に後遺障害を負ってしまう場合があります。大きく分けて耳の後遺障害は3つに分類することができます。

1.欠損障害

欠損障害とは、耳介(耳のうち,外に出ている部分のことです。)の大部分(耳介の軟骨部の1/2以上)を失ったことに関する後遺障害です。

2.機能障害

機能障害とは、聴力を喪失、あるいは聴力の低下をしたことに関する後遺障害です。

3.その他の障害

欠損障害、機能障害の他にも、耳鳴や耳漏といった難聴を伴う場合があります。30dB以上の難聴を伴う場合は後遺障害として認められます。

耳の後遺障害の認定基準

❶ 欠損障害

等級 認定基準
12 級 4 号 1 耳の耳殻の大部分を欠損したもの

❷ 機能障害

2-1 両耳の聴力に関するもの
等級 認定基準
4 級 3 号 両耳の聴力を全く失ったもの
6 級 3 号 両耳の聴力が耳に接しなければ
大声を解することができない程度になったもの
6 級 4 号 耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が 40cm 以上の距離では
普通の話声を解することができない程度になったもの
7 級 2 号 両耳聴力が 40cm 以上の距離では、
普通の話声を解することができない程度になったもの
7 級 3 号 耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が 1m 以上の距離では
普通の話声を解することができない程度になったもの
9 級 8 号 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、
他耳の聴力が 1m 以上の距離では
普通の話し声を解することが困難である程度になったもの
10 級 5 号 両耳の聴力が 1m 以上の距離では
普通の話し声を解することが困難である程度になったもの
11 級 5 号 両耳の聴力が 1m 以上の距離では
小声を解することができない程度になったもの
2-2 片耳の聴力に関するもの
等級 認定基準
9 級 9 号 1 耳の聴力を全く失ったもの
10 級 6 号 1 耳の聴力が耳に接しなければ
大声を解することができない程度になったもの
11 級 6 号 1 耳の聴力が 40cm 以上の距離では
普通の話声を解することができない程度になったもの
14 級 3 号 1 耳の聴力が 1m 以上の距離では
小声を解することができない程度になったもの

❸ 耳鳴・耳漏

等級 認定基準
12 級相当 30dB 以上の難聴を伴い、著しい耳鳴りを常時残すことが他覚的検査により立証可能なもの
30dB 以上の難聴で、常時耳漏を残すもの
14 級相当 30dB 以上の難聴を伴い、常時耳鳴りを残すもの
30dB 以場の難聴で、耳漏を残すもの

聴力障害の等級認定のポイント

耳の後遺障害のうち、聴力障害の等級認定については、純音聴力検査と語音聴力検査の測定結果をもとにして、両耳では6段階、片耳では4段階の等級が認定されています。

両耳の聴力障害については、障害等級表の量耳の聴力障害で認定し、片耳ごとの等級による併合の扱いは行ないません。

耳の後遺障害の場合でも、頭部外傷を原因とする聴覚神経の損傷による障害が発生するケースもあります。しかし、一般的に耳鼻科の日常の診察は、外耳、中耳、内耳炎の治療などが中心となっていますので、このような場合においては、耳鼻科での診断のみならず、脳神経外科や神経内科で診察を行なってもらうことが、適切な等級認定を獲得するためには必要です。