【弁護士コラム】物損事故と人身事故

交通事故には、大きく分けて物損事故人身事故の二種類があります。

物損事故は、車対車 で車両だけが壊れた事故や、自損事故で電柱に衝突して電柱が壊れた事故など、物が壊れた事故を言います。

人身事故は、事故によって当事者が怪我をしたり死亡したりする事故です。人身事故の多くは、物損も内包しています。

この二種類の事故は、問われる刑事責任が大きく違います。他人の物を壊した場合、それが過失によるものであれば事故の加害者は刑事責任を問われません(ただし、故意で壊した場合には刑法261条の器物損壊罪に問われます)。一方で人身事故の場合には、過失であっても、刑法211条2項「自動車運転過失致死傷罪」に問われることになります。

このように、交通事故を起こしてしまった場合に、物損で済むか、人身事故となるかは、刑法上の責任の問われ方が大きく違うのです。

【弁護士コラム】胎児の後遺症

妊娠中の母親が交通事故に遭ったために、胎児が後遺症を負ってしまった場合にはどうなるのでしょうか。

民法3条1項「私権の享有は、出生に始まる。」によれば、まだ生まれていない胎児は交通事故の損害賠償請求ができないことになってしまいそうです。

しかし、交通事故などの損害賠償請求については別の規定があり、民法721条により、「胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。」とされます。つまり、胎児は、出生後にも、胎児であった時に発生した損害賠償請求権を行使できるのです。

これにより、胎児が後遺症を負って生まれてきた場合、その子は、自分に固有の権利として、加害者に対して損害賠償を請求することができます。

なお、民法721条は、あくまで胎児が生まれた時のことを定めており、死産だった場合には適用がありません。

【弁護士コラム】胎児の死亡

交通事故の法律相談を受けていると、故に遭った際、妊娠していたというケースもよく耳にします。

仮に、妊娠中の母親が交通事故に遭い、胎児だけ死亡してしまった場合はどうなるのでしょうか。

民法3条1項には、「私権の享有は、出生に始まる。」とあります。これはつまり、人が法律上の権利を有することができるのは、出生の時(母体から全身が出てきた時)からだ、ということを意味しています。

従って、胎児が交通事故により、母体内で死亡したとしても、胎児自身は加害者に損害賠償請求ができない、ということです。

しかしそれだけでは交通事故の妥当な解決は図れません。そこで、胎児の両親は、固有の権利として、胎児が死亡したことに対する慰謝料を請求することができます。

金額は出産が近くなる程大きくなり、出産間近になると、1000万円に近い金額が認められることもあります。

【弁護士コラム】むち打ちで通院をしていましたが、保険会社から治療費打ち切りを告げられました。どうしたら良いですか?

痛みやしびれが残っているために治療を継続する必要がある場合には、治療を受けることが出来るのが原則です。

ですので、医者に治療が必要である旨記した診断書等を書いてもらい、保険会社に提示しましょう。

それでも打ち切られた場合には、一旦立て替えて払っておいて、後から請求する方法もあります。

【弁護士コラム】むち打ち治療のポイントは何かありますか?

同じむち打ち症でも、後遺障害14級が認定される人もいれば、認定されない人もいます。認定されるかどうかのポイントは、事故で受傷してからの受信状況に、連続性・一貫性があるかどうか、ということです。

例えば、痛みやしびれが残っているのにもかかわらず、仕事が忙しくて一ヶ月通院できなかった場合、あなた自身には痛みやしびれが残っているのに、「連続性」が認められずに後遺障害が認定されないことになりかねませんので、注意が必要です。